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ハイパーレスキュー(消防救助機動部隊)とは?

ハイパーレスキューは東京消防庁に所属し、建物の倒壊や土砂崩れ等の大規模な災害に対して消火、救助、救急活動を同時に行える部隊です。高い技術と能力を備えた隊員と大型の特殊車両で編成され、通常の消防隊では対応が難しい現場で活躍しています。

ハイパーレスキュー誕生の経緯

ハイパーレスキュー誕生の経緯 1995(平成7)年1月17日午前5時46分頃、兵庫県の淡路島を震源としてマグニチュード7.2、最大震度7 の地震が発生しました。この地震は阪神・淡路地区に大きな被害をもたらしました。いわゆる「阪神・淡路大震災」です。

翌年の平成8年12月27日、東京消防庁ではこの未曾有の大惨事を教訓に、都市の機能が麻痺してしまうほどレベルの震災や複雑で特異な災害が発生した際、通常の消防力では対応が困難な状況に迅速に対応出来る、特殊な技術と能力を備え、従来以上の機動力を持った新部隊「消防救助機動部隊」を創設。これがハイパーレスキューの始まりです。

災害対策のスペシャルリスト集団、ハイパーレスキュー

災害対策のスペシャルリスト集団、ハイパーレスキュー ハイパーレスキューの特徴はまず、自分たちだけで人命救助を完結させられる精鋭の集まりだということです。ベテランの隊員を中心に選抜され、平均年齢は30代半ばと比較的高めです。
隊員のほとんどは救命救急士、小型船舶操縦士など10種類以上も資格を保有し、もし災害の現場に障害物があれば、自らで重機を操縦して障害物を除去、負傷者がいれば救助、救護所の設営の他、隊内で医療処置を施すことも可能です。現在、東京都下には全部で9つの部隊がありますが、いずれもが強靭な体力と冷静な判断力、行動力、「絶対にあきらめない」という信念を元に日々活動しています。

また、厳密にはハイパーレスキューではないものの、ハイパーレスキュー、スーパーレスキューなどの愛称を持ち、大規模災害や特殊な事故にも対応可能な高度救助資機材を備えた「特別高度救助隊」が、各政令指定都市にも設置されています。

多数の特殊車両と最新の資機材を装備するハイパーレスキュー

多数の特殊車両と最新の資機材を装備するハイパーレスキュー ハイパーレスキューの活動は様々な機能を備えた特殊車両や資機材によって支えられています。ブルドーザーなどの道路啓開用(道路を切り開くための)重機はもちろん、パワーショベル等の救助用重機、震災対策用救助車、市街地での大火災に対応するための遠距離大量送水装備、大型水槽車等の他、化学災害や航空機災害などの大規模かつ特殊な災害のための車両も配備しています。
さらに国内全体を視野に入れた広域活動に対応出来るよう、航空機等に積載可能な災対策用救助車も備えています。

ハイパーレスキューの特殊車両には例えば、巨大なカマキリのような二本の腕を持つ救助専用の重機があります。これは日本で開発されたもので、重い鉄骨を持ち上げることはもちろん、ペンチのような形の左腕で固い鉄の棒を断ち切ることも可能です。また、巨大な扇風機を装備した「大型ブロアー車」は、煙や熱が渦巻く火災現場や毒性のあるガスなどが発生した現場で最大秒速45mの風を建物内などに送り込むことで内部の空気を入れ替えるもの。
建物内に大量の風を送り込むことで倉庫内の気圧を上げ、煙を他の開口部から気圧の低い外部に吐き出すという仕組みで、複雑な形状の建物にも有効です。
また、ウォーターカッターと呼ばれるマシンガンのような機材は、その先端から砂を混ぜた水を超高圧噴射して鉄の扉でも穴を開け、消火活動を行うもの。乗用車のドアならおよそ15秒で貫通させられます。このウォーターカッターが活躍するのはガス漏れなど引火の危険がある災害現場です。火花を出さずに目的の場所に穴を開け、迅速かつ安全な消火活動を実現します。さらに二酸化炭素探査装置は、まず瓦礫の隙間から先端にカメラのついた細い棒を差し込んで内部を観察。そこにもし倒れた人を発見すると呼吸で発生する二酸化炭素や汗、排泄物から発生するアンモニアを検知し、たとえ生存者に意識がなかったとしてもその有無を知ることが出来ます。

ハイパーレスキューの現場ではロボットも活躍

ハイパーレスキューの現場ではロボットも活躍 昨今、都市部の災害現場などでは有毒ガスの発生や放射線の発生など人間が突入出来ないケースが多くなっています。
そんな人命救助の最前線で活躍する最新の技術が災害対策用のロボットです。コントローラーを使って遠隔で操作出来、たとえ瓦礫や階段などの障害がある場所でもそれらをキャタピラーで縦横無尽に乗り越えると同時に前後左右に備えたカメラで内部を視覚的に探索、センサーで有毒ガスや放射線などの量も検知します。生存者を発見したときにはマイクを通じた会話も可能です。

さらにハイパーレスキューの隊員自身も科学の知識をフル活用しています。例えば災害現場には柱が倒れ倒壊の危険がある家屋もありますが、その中に要救助者がいる場合、隊員たちはパイプや木材を利用して支柱を作り、「ショアリング」と呼ばれる構造力学に基づいた補強技術で倒壊を防いでいます。

海外でも活動する日本のハイパーレスキュー

海外でも活動する日本のハイパーレスキュー ハイパーレスキューは、大規模な災害のみならず、高層ビルや地下街では発生した災害、航空機や船舶での災害、土砂崩れ、水害などへの対応策として各地域の消防部隊とも連携、重機等をはじめとする高度な救助資機材を活用した消防活動の他、ヘリコプターと連携した探索・救助・救命の活動を行っています。

その活動は2004年10月の新潟県中越地震災害(長岡の土砂崩れ現場にて男児を救出)、2011年3月の東日本大震災(主に気仙沼での捜索救助)とそれに伴う福島第一原子力発電所事故(使用済み核燃料プールへの放水活動)といった国内にとどまらず、2008年5月の中国・四川大地震や2009年10月のインドネシア・スマトラ島沖地震災害など、地震大国・日本に誕生した精鋭部隊ならではの高い技術と能力を活かして海外にも広がっています。